主人と僕の旅路 3
□変貌
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ひどい妖気だ。
寺に近付くたびに、顔が渋くなっていくのが分かる。
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「御霊丸ってやつの寺に、妖気を消す不妖壁があるって証拠だ」
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ゴオオオ…
「殺生丸さま、ここですかな。神楽の言っていた寺は…」
寺の屋根には穴が開いているし、荒れている。それに寺には人の気配がしない。
邪見は懐から結晶を取り出す。けれど結晶は…。
「妖気の結晶も反応せんし。奈落の心臓がここにあるという話…神楽の出任せだったのでは?」
「…」
結晶は反応していない。
でも、この荒れよう。何かあったのは確か。それに神楽が殺生丸さまに対して出任せなんて言わないと思うし。
…ものすごく複雑だけど。
殺生丸様は相変わらず無言で寺を見て回る。
私も殺生丸様の背中を見つめながら後ろを歩いていく。
ザワ…
「っ!!」
寺の裏手に回った瞬間、大量の妖怪の死体が目に入る。
どの妖怪もバラバラになって…殺されている。
そして一際目に付く大きな穴。