主人と僕の旅路 3
□消えた妖気
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「余計なことすんな殺生丸。こいつはおれの獲物だ」
「獲物だと…?」
バキバキバキと鋭い音を立てて、犬夜叉さんの体は魍魎丸の触手に巻き込まれていく。
「ふん、ちょうどいい。見苦しい姿でちょろちょろされて迷惑していたところだ」
殺生丸さまは再び手にかける。
「二匹そろって斬り捨ててくれるわ」
「!」
剣圧の光が魍魎丸の顔を照らす。
このままじゃ…。魍魎丸に力をあたえるばかり。
でも、さっきの右腕の煙。全く効いていないわけじゃないと思う。
「…殺生丸さま」
私はどことなくモヤモヤした気持ちになりながら、小声で呟いた。