主人と僕の旅路
□夢
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私は妖怪と仲良くすることをいつも夢見ていた。
だけど私は芦屋家の一員…。
そんな夢は捨てなければならない。
既に覚悟は決めたはずだった。
だけどもう限界…。
弱い妖怪の悲鳴が毎夜屋敷に響きわたる。
助けたいのにどうすればいいか分からない。
どうすればいいか分からない…。
限界がそろそろ頂点に達しようとしていたその時、ある任務が与えられた。
「ここから五分歩いたところに小さな神社があるのは知っているだろう?そこに一匹妖怪がいるらしい。言っている意味が分かるな」
「はい。すぐに準備に取りかかります」
仕方ない…。私は芦屋家の一員なのだから。
妖怪一匹滅することぐらい、楽にこなさなければ。