主人と僕の旅路 3
□血の河
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「もうここの入り口は閉じちまったぜ」
「なんなんじゃおまえはっ。最近、やたらと殺生丸さまと鈴のまわりをちょろちょろしくさって!」
私は懐から炎虎の式神の札をギュッと握る。
ついこの前、狙われたばかりだし。油断しないようにしないと。
私と邪見の空気がピリピリとしている中、殺生丸さまは神楽の前にザッと移動する。
「ここの入り口…とはどういうことだ」
「あの世とこの世の境に続く道さ。奈落と犬夜叉は行っちまったぜ」
あの世とこの世の境?
何にしてもそこに行かなければ、奈落を追うことは出来ない。
でも、どうやって…。
殺生丸さまもそのことに気付いたのか、神楽に問いかける。
「ほかにも何か知っていそうな口ぶりだな」
「知っているさ、もう一つの道を…。もっとも…」
サア…と風が吹き抜ける。
「殺生丸、あんただってそこは生きて通れねぇかもしれねえぜ」
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