三國
□ツァオピーおはじき大作戦!!
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曹丕くんはよろよろと起き上がると、性懲りもなくまたウロウロしだしました。すると、向こうから月英がやってくるのが見えました。
月英「曹子桓殿ですね?」
曹丕「い、如何にも…」
月英「私はあなたを探していたのです。さぁ、共にこちらへ」
曹丕くんは月英に言われるままにある個室に連れていかれました。
月英「ここは普段私が研究室として使っている部屋です。他の人間はまず入ろうとはしません」
曹丕「はぁ…」
月英「随分ボロボロですが…」
曹丕「ああ、通りすがりの変態にちょっと…」
月英「それは仕方ありませんよ、ここは魏を敵と見なしている国ですから」
曹丕「(あぁ…忘れてた…)」
月英「あのままウロウロしていればいずれ他の者に討ち取られていたことでしょう。私はそうなる前にあなたにお尋ねしたいことがあってあなたを保護したのです」
曹丕「私に…?はて、覚えがないが」
曹丕くんはやっとキャラを作る余裕が出てきたようです。
月英「惚けないで下さい。わざわざ敵国に侵入してまであなたが成し遂げようとした想いを私が叶えて差し上げようと思ってのことなのですよ」
曹丕「ではおはじきを…!?」
月英「…で、誰が狙いですか」
曹丕「…は?」
月英「このところ姜維ばかり人気で正直飽き飽きしているのです。あわよくば趙雲殿のような変態が馬超殿あたりを襲いはしないかとも期待していましたがそれもないようですし」
曹丕「(な、何を言っているのだこの女は!?)」
月英「孔明様はノンケではなさそうなのですが特に行動を起こすわけでもなく、その他の面々はそういうことに関して全く無頓着なのです。関平殿が新しく入ると聞いて少々期待はしていたのですが彼は星彩殿一筋のようですし…」
曹丕「……」
月英「この際もう姜維狙いでも許しましょう」
曹丕「いや、何故お前が上から物を言う…?」
月英「夜這いの手引きなら任せて下さい。さぁ、誰なのですか!?」
曹丕「う…」
月英「さあ!!!」
曹丕「うわぁぁん!!(泣)」
月英「Σあっ!!こら!!」
曹丕くんは怖くなって逃げ出してしまいました。
曹丕「もう…もうこんな国嫌だ――!!!」
その後、皇太子曹丕くんは蜀の名を聞くごとに恐ろしく、蜀が攻めてきたと聞くと1人でトイレにも行けないのでした。
司馬懿「子桓様も変わられた…」
めでたしめでたし。
曹丕「Σめでたくない!!」