MAJOR Novel

□そして君は流される
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「……監督?」
「眉村っ!」

「え、部員って皆この時間に起きてるんですか!?」

早朝4時
外は未だに薄暗い。
ここはロビーから寮へと繋がる廊下。
まだ暗いくせに、誰が開けたのかカーテンが開かれている。
早朝のはずなのに、外の暗さのせいでまだ夜と感じてしまう。

そんな時間帯に監督以外の人と接触するなんて、思ってもいなかった。








「……?」
薬師寺が一人グラウンドを周っているとき、窓ガラス越しに見えた、眉村と、監督、そして女子の三人。

……一体なんなんだ?
というか、こんな時間に明かりつける迷惑な野郎、否、監督が?

もしくは、あの女子か?

最早誰でもよかったのかも知れない。

ただ、電気代がもったいないからああいうことは控えてほしい。

そんな考えがふと過ぎり、静止していた薬師寺の足は再び動き出した。

まあ、後で眉村にでも訊いておくか。

……女子のことでも。

何故3人から女子のことのみになったのかは本人にも分からなかったらしい。



そして君は流される
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