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□第9章
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パワフル高校はこの地区では甲子園の有力候補である帝王実業と、ほぼ同じ実力を持つ高校である。
だが、最近は負けてしまう事がほとんどで前回の秋期大会でも準々決勝で帝王実業に負け、敗れてしまったのだ。
落徒「そんな高校と練習試合ィィーーッッ!?」
テンション高い落徒雄斗の声が響き渡る。
林「面白くなってきたけどさぁ…先生どんな方法で頼んだんですか?こっちは今1年しかいないのに…」
先生「『帝王実業に負けた同士、練習試合しませんか』って向こうから言ってきたんですよ。新チームですから1年しかいないのはあまり関係ないんじゃないんですかね?」
森盛「え?そうなの!?む、向こうから…なんですか!?」
台場「つーか「負けた同士」って…何だその言い方!何か皮肉言われてる気分だぞ!」
少しカチンときている台場正。確かに言い方がちょっとムカつくだろうか。
野丸「まあ一応事実ですからね…普通に言われてしまうのは仕方ないですよ。それに結果だけ見れば練習試合をするのも普通のことだと思います」
白石「だなぁー。あ、でも帝王実業に負けたなら他の高校だって当てはまるんじゃね?」
先生「1年生だけで秋期大会の決勝戦まで勝ちましたから実力はある高校と思われているんじゃないですか?」
トーナメントを勝ち上がっていったchallenge高校。たとえ運に恵まれようが、相手に恵まれようが決勝まで勝ち上がったのは事実だ。
輝「なるほど…つまり、パワフル高校の方々はボク達challenge高校野球部の実力を認めてくれているんですね!」
ポジティブに考えるならそういうことになるし、「これからもよろしくお願いします」といった挨拶と考えても良さそう。
石中「一応納得はいくな。1年だけで秋大決勝まで行ったんだし、練習相手に不足なしって言える」
諸星「どっちが強いかって決める事ですかねー?帝王だけが敵なのか調べたくなるだろうし」
大神「練習試合なんだから、別にそんな気にしなくてもいいと思うがな…。まあ調べられるのはお互い様だしな」
倉刈「そうですよ。向こうだって帝王に勝って甲子園に行きたいんでしょうから、実力をつけたいはず。そう考えて…」
芽舘「甘い倉刈さん!向こうから申し込んで来たんだから何かは考えてはいるんですよキットッ!」
落徒と同じくテンション高い芽舘。いつもそうだとは思ってはいけない。
本田「(出る杭は潰しとくとかじゃね…?)
・・・で、結局誰が出るんですか?まあオレは違うよね」
…ネガティブに考えるならそういうことになる。
湯田「本田くん、そんな事言っちゃ駄目でやんすよ。オーダーは試合日まで楽しみにしているでやんすよ」
で、試合日っていつ?
先生「試合日・・・今日(土曜日)の午後からですよ?」
全員「は?」
先生の爆弾発言は全員の声を揃わせた。