Text
□偶然?必然? †
1ページ/5ページ
高校生になった俺は泉との別れが酷く堪え、悪いことは大概したと思う。
それだけ俺にとって泉の存在は大きかった。
■必然? 偶然?
(あ゙ー、かったりー)
本日入学式。
初々しい新入生を見ながらため息をついた。
去年はいろいろあって、結局もう一度一年生な訳で。
(サボっかなー)
教室を出ようと入口に向かった。
そして、戸に手を掛けると戸が開き、開けた主にぶつかった。
「いって!わりー!」
「いや、こちらこ‥‥」
顔を上げた少年。
黒い髪。大きな瞳。
「い、ずみ?」
「…ッ!なんで!」
久しぶりに見た愛しい人は、綺麗になっていた。
「いず‥‥‥」
「コラ!早く教室入れ!」
口を開いたとこで教師に邪魔されて、仕方なく席へと戻る。
教師の紹介やこの後の日程などの教師の話しは少しも耳には入らず、ただ泉を見ていた。
それにしても、
(可愛くなったなー…)
「‥‥だ‥」
(ってか色気でたんじゃね!?)
「‥まだ‥は‥‥」
(あ、こっち見た。)
「浜田!」
「うわッ!!」
気がつくと教師が睨んでて回りからは笑いが上がってた。
.