Text
□記憶の破片
1ページ/5ページ
どんなに時間がたったって
君と過ごしたこの時間は
ずっと忘れないよ―――
■記憶の破片
「泉‥‥」
「ん?」
「せめてその首のものは隠しなよ」
「ッ!!///」
真っ赤になって首を押さえる。が、しかし
「逆だよ」
「ち、違うって!虫に刺されて‥‥」
泉は嘘がヘタだな〜
そんなところが可愛いんだけどね。
「はいはい。早くグランド行くよー」
***
「栄口ー!お昼一緒しよー!」
「んー、ちょっと待って」
弁当を持って屋上へ向かった。人がいないから二人で過ごすにはちょうどいい。
が、この日は先約がいた。
「ん、やぁ‥‥」
「ちょっと力抜けって。」
「馬、鹿浜田!学校はやだって言って‥‥」
「逆に燃えるでしょ?」
情事の真っ最中な泉と浜田さん。
「‥‥タイミング悪かったね」
「水谷!何見てんだよ!」
「栄口しー!
だってさ、いっつも主導権は泉って感じだったからさ。」
水谷はそう言って俺にキスした。
「なーんか煽られちゃった。栄口、俺らもシない?」
「やだ!離せ馬鹿!」
水谷を押し退けようとするがびくともせず、自分がよろけた。
後ろは階段だ。
「栄口!」
視界がゆっくり回って、意識は途切れた。
.