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□獣より愚かなる感情 †
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ただ求め合うのは
自らの想いを満たすため
獣のように愚かに
貪り尽くすように――
■獣より愚かなる感情
「浜田ッ」
野球部の部室が勢いよく開く。入って来たのは愛しい恋人。
「泉、今日は何分?」
「あんま時間ない。最近田島がかんずいてきてる。」
泉を抱き寄せて深くキスしながら部室の鍵をしめた。
「んンッ!‥‥ふ、ぁ‥」
息をつく隙もないほど。
それだけ、俺達は余裕がないんだ。
離れた口から銀色の糸が繋がってすぐに切れた。
「あ、浜田‥早くッ!」
「慣らさなくて平気?」
「ん、」
声が外に漏れないように唇でふさぎ込む、慣れていない泉の後ろに宛がう。
「きつくても知らないよ?」
「い、いから‥早くッ!」
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