小説

□リアル鬼ごっこの真実。
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昼休み。俺たちは、いつものようにみんなでお昼を食べていた。
俺は、何気なくお弁当仲間の紅と一寸の方に目を向けた。
普段は、鬼の呪いをといてもらうため、一寸が紅を追い掛ける『逆鬼ごっこ』が行われ、校内でも有名だ。しかし、今は二人とも普通に仲がよくたわいない話などまでしている。
紅も友達をたくさん作りたいのなら、一寸の呪いをといてあげればいいのに。と、俺は時々思う。




そして、その日の放課後。パレードをする前に、紅と話す機会があったので、思い切って聞いてみることにした。
「紅、ちょっと聞きたいんだけどさぁ」
「何?桃君」
「なんで、一寸にかけられた鬼ののろいといてやんないの?」
「だって、椀野君の呪いをといたら、桃君より先に呪いをとき終わっちゃうでしょ!?」
「紅…。」
「桃君!?どうしたの!?」
「な、なんでもない…」
紅って、こんなに黒いキャラだったっけ??
今日、聞いたことは絶対言えないよな…。俺が一寸に殺される。絶対に。
       
              End

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