企画小説。

□お試し版
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┛秘書課からの苦情┏


「楸瑛様、いい加減秘書課の人間に言い寄るのは、やめて下さいませ」


移動中の車内にて瑤姫は切り出した。


「社内規約には、そんな事書いていないよ?」


…………。
でかでかと蛍光ペンで書いて差し上げましょうか?

腹の底から、ふつふつと沸き上がる何かに蓋をして、瑤姫は楸瑛に笑顔で答えた。

「校則ではないのですよ?社内規約にそのような事書いているわけないですわ……秘書課の人手不足は、ご存知ですわね」


「小数精鋭が目標だと思っていたよ」

小数過ぎますわ。
御蔭でワタクシや珠翠様の仕事量は過剰気味だ。


「秘書課の人間の退職理由の3割が楸瑛様絡みです」


「残り7割を防いだ方が早くないかい?」


「では、楸瑛様から鳳珠様と黎深様に言って下さいますか?」


「………瑤姫が専属の秘書になれば3割は解決すると思うよ?」


珠翠様、助けて下さいませ。

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