捜査室 文書室

□生まれて来てくれて
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夜、私はスケジュール帳を見ながら溜め息をついた。


もう直ぐ12月18日。室長のバースデー。
新調した時直ぐにカラーペンで印を付けた日付。その日は既に室長の家に泊まる事は決定事項になっている。
けれど、その印を付けた下に書かれた予定。


体術強化訓練


私はもう一度溜め息をついた。


翌週はクリスマス、そして年末年始に入ってくる。その為警視庁は特別警戒を実施する。
それに向けて主に女性警官を対象に毎年訓練が行われており、今年は私も参加する事になってしまった。

去年参加した同期の子の話だと、教官はとてもスパルタで、翌日休みを取らないといけないくらいに体力を消耗するらしい。


そして、その下に私以外の人の文字で書かれた


穂積泪31才おめでとう会


なる言葉。

前に廊下を歩きながらスケジュールを確認していた時に、後ろから小野瀬さんに手帳を取られて書き込まれたものだ。
誕生会を今年は小野瀬さん主導で行うらしいのだが、
恐らく先月の小野瀬さんの誕生会の「御返し」があると私は思っている。(曰くとてつもなく素敵な誕生会にすると張り切っている)

訓練の後に誕生会、そして室長の家に泊まるということは、私の体力が持つか判らない。



穂積
「誕生日には特別な御奉仕をしてもらうからな。」



そう言った室長の心底楽しそうな顔が頭から離れない。

恥ずかしいけれど、彼の望みは叶えてあげたい。
体力が残っていてくれるなら。

翌日に私と室長は休みを入れてある(室長命令で)。つまりは…

当日は彼が満足するまで御奉仕をしなければならない訳で。




「……取り敢えず、下着新調しようかな。」





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