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□ダイエット大作戦!![万事屋]
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新八が台所で朝食の用意をしていると、
「んぎゃぁぁああああ!!」
和室の辺りから銀時の叫び声が聴こえた。
数分後、
「新八ィ〜…。」
台所にやってきた銀時に名を呼ばれた。
食器棚から茶碗を取り出そうとしていた手を止めて銀時を見遣れば、心なしかボロボロに見える。
銀時はヨロヨロと芝居がかった歩き方で新八に近付いてきた。
どうしたのかと問えば、「神楽が…、」とメソメソ泣き真似をしだした。
(こっちは朝ご飯の準備で忙しいってゆーのに、まったくもう…。)
呆れ半分、鬱陶しさ半分。
適当にあしらいたかったけれど、ここで邪険に扱うと大人げなく拗ねてしまうので後々面倒だ、と考えた新八は、銀時の話を聞いてやることにした。
どうやら、今朝は先に目が覚めた神楽にアグレッシブな起こされ方をされたらしい。
しかたないなぁ、と溜め息ひとつ。
新八が銀時に向かって両手を広げると、銀時は嬉しそうに擦り寄ってきた。
まるで大型犬が飼い主にじゃれ付いているように凭れ掛かかってくる銀時の頭を「よしよし、」と撫でると、ぎゅうぎゅうと抱きついてきた。
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