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□愛ある朝にWake Me Up![銀新]
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「おはようございまーす!」
朝。元気な声と共に、和室の襖がスパーンッと勢いよく開け放たれた。
しゃきしゃきと、機敏な動きで新八が和室の中に入ってくる。
「いつまでもグータラ寝てないで、いい加減起きて下さいよ銀さん。」
部屋の真ん中に敷かれた布団の中には家主が丸まり眠っていたが、新八はその掛け布団をバサリと捲った。
捲れた箇所からヒンヤリとした空気が、銀時の体温でホコホコに温まった布団の中に侵入してきた所為で、銀時の目が一気に覚めた。
「寒っ、え、ちょっと何ここ南極?寒さ半端ねーぞコレ、マジ寒い。つーわけでこのまま春まで寝てい……グゥグゥ。」
「はいはい、起きて動いたらすぐ暖かくなりますよ〜。」
新八は、容赦なく掛け布団を引き剥がしていく。
「新八テメッ、寒いっつってんだろーがァァ!!みんなの銀さんが凍え死ぬぞ!?いいんですかコノヤロー!!」
大人げなく喚く銀時に構わず、新八は折り畳んだ掛け布団をちゃっちゃと手際よく押入れの中に押し込んでいく。
「オイィィ!シカトですか泣くぞコラ!!」
銀時は尚も言い募るが、新八は、
「そこに居られたら邪魔です、退いて下さい。」
布団から退くよう銀時を促した。
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