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□駄菓子屋騒動。[銀vs沖]
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銀時は、行きつけの駄菓子屋の前に設置されているベンチにだらしなく座っていた。
ちょっとスペースを空けて、横に沖田が寝そべってベンチを占領していた。
同じベンチに腰掛けてはいるけれど。
二人ともお互いの存在に興味はないので、ひとりでいるのと同じ感覚。
ちなみに、こいつら二人とも白昼堂々サボリ中だったりする。
銀時の手にはあずきバー。
沖田の手にはソーダ水。
二人とも店の前を流れる水路を見ている。
目の前の通りをママチャリが過ぎて行った。
「アイツの方が年下だけど、奴ァ確実に姉さん女房的存在ですぜ。」
突然、沖田が口を利いたので、
「アイツはたまに『俺のかーちゃんか!』ってぐらい口煩ェしな。」
あずきバーを一口齧りながら、銀時は適当に返した。
「げ。それなら旦那は俺の息子って事になるんですかィ?チェンジで。」
「男は大概マザコンな生き物なんだよ。てゆーか何でテメーがとーちゃん?」
銀時の問いかけを無視して、沖田はソーダ水を一口飲んだ。
目の前の通りを老夫婦が仲睦まじげにのんびりと過ぎて行った。
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