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□かわいいひと。[沖新]
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「お届け物でーす。」


はーい今行きまーすと返事をして、判子を片手に玄関にいくと、そこには宅配便屋さんではなく沖田が立っていた。


「何やってんですか、沖田さん。」


新八が呆れた顔で沖田に問うと、


「お届け物でさァ。」


沖田は己を指差し、にやりと笑顔で答えた。


その笑顔は、どこからどう見ても腹に一物ありげな顔つきで―。
また、新しい遊びでも思いついたのかと新八は溜め息を吐いた。


受領印くだせェ、と沖田が言うので、仕方なく新八は手に持っている判子を前に出すと、沖田は「それじゃねーや。」と首を振り、


「受領印には、ちゅーという名の判子をくだせェ。」


すっごくイイ笑顔で「ほれ、ココに。」と己の顔を指差した。


なんっっだそりゃァァアアアアアア!!!!と有らん限りの力を振り絞ってツッコミを入れようとした新八だったけれど、ぐっと思い止まった。


(落ち着け僕!つっこんだら負けだ!!どうせこの人は、僕の慌てふためく反応を見て楽しもうとしているに違いない!!だってこの人、自他共に認める真性のドS王子だもん…!!)


そう考えた新八は、沖田の隊服の襟元をむんずと掴むと、沖田を引き寄せて、頬にちゅっと軽いキスを落とした。


「はいはーい、確かに受け取りました〜。」


襟元から手を離し沖田を見ると、ポカーンと呆気にとられた表情の沖田と目が合った。


新八がニコッと笑むと、あら大変!


沖田は、土方や山崎を始め真選組の隊士達が見たら驚きの余り腰を抜かすんじゃないかと思われる程、見る見るうちに顔を真っ赤にして固まってしまった。


(首まで、赤い…。)


そんな沖田の様子が面白くて可愛くて、思わず手を伸ばして沖田の頭をひと撫ですると、突然ぎゅううううっと力強く抱き締められた。


可笑しさに堪えきれず、くすくす笑うと、沖田はますます強い力で抱き締めてくる。








いつの間にか、ドSな恋人の突飛な発想や行動をそれなりに上手く捌けるようになった自分に気付き、照れ笑う新八だった。










*end*

2007.08.11.*なおみユウ*

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2007/08/11〜2007/09/02まで拍手に設置
からかうつもりがメロメロ撃沈沖田さん(笑)
可愛く甘い?二人を目指してみました。

 

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