旧・詩の広場

▼書込み 

07/03(Tue) 18:52
いっぱい…いっぱい
五月

廃棄しきれない物が積み重なっている。
散らかりきった部屋で少女は途方にくれた。
見える出窓からはめぐる太陽、月、星。
誰一人として彼女の時を待っちゃくれないのだから。
心のダクトボックスは只今根詰まり中で、
未完成な手摺はペンキ塗りたてだから支えてはくれない。
抜けかけた床を恐る恐る歩くのはなんたる滑稽な姿か。
創意工夫もまるでなっていないので、
何一つ進歩しないのである。
つまりは彼女は孤独な戦いを一人続け、
また鶏が鳴いて時を知らせるまで無器用なその手を動かすしかないという悲劇。
しかしながらこうなったのは彼女の自業自得。
ぶつけられない思い空回り。
狂いそうな環境で狂った笑いを上げる。


そうだ、嵐が去るのは…彼女が力つきた後だろう。
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