花言葉
□セントポーリア(アレ→神)
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「今日はバレンタインだね」
「あ?」
室長室で聞こえた声は2人分
コムイさんと………神田だ
部屋に入るのを何となく躊躇い外で会話に耳を済ませた
「日本にもあるでしょ?好きな人にチョコをあげる風習」
「くだらね……」
「ハハハ…神田君らしいね」
彼等の会話の様子が手に取るようにわかった
ぶっちょう面の君は眉間にシワでも寄せてるでしょう?
そんな表情でも見たいと思うのは変なのだろうか
「盗み聞きとは随分な趣味だな、モヤシ」
気がつけば部屋のドアが開いていて背が高い神田を見上げる形になった
「盗み聞きだなんて…」
否定ができない分口数が減ると神田は舌打ちをし、僕の横を通り歩き出していた
「あッちょっと、神田!!」
意味もなく追い掛けてみた
少しでも近づくために歩幅を合わせ時折顔を見た
本人には気付かれないように
キレイだと
そう認めたら心臓が跳ね上がった
やっぱり僕は変なのだろうか
「いつまでついてくるんだ?」
「えっとー………」
神田の自室まで着くとドアの前で二人並んだ
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