真 ・ 三 國 無 双 シ リ ー ズ

□火傷
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「熱っ・・・・」

急に上がった陸遜の声に驚いて、振り返る。

「・・・・どうした?」

「おひゃがあひゅくて、ひた火傷みたいでひゅ」

うまくしゃべれないらしく、ろれつが回わっていない。

「・・・見せてみろ」

陸遜の顎をくいっと持ち上げる。

「んっ・・・・」

口を少し開けて火傷した舌を出す。

「・・・あー、こりゃ結構凄いことになってんなぁ〜」

舌を見ていた孫策が呟く。

「そんらにひろいれすか?」

「ああ、・・・そうだ、蜂蜜なめとけ」

「は?」

いきなりの言葉に呆然としてしまった。

「たしか口の中の傷とかには良かった気が・・・・」

・・・口内炎とかならわかりますけど。

とりあえず、言われたとおりに蜂蜜を舐めた。

甘い味が口内に広がる。

「・・・・冷水で冷やしたほうが早かったのでは?」

「(ポンッ←手を叩く音)それもあったか」

どことなくボケている孫策であった。

「・・・・はぁ、まあ良くはなりましたけどね」

ため息をつきながら、呟く。

横で孫策がにやりと笑った。

「じゃあ、もっと早く良くなるようにしてやろうか?」

「ほへ?」

なんとも間抜けな答え方だったが、孫策は気にしていないようだった。

「傷とか、舐めると治るの早いって言うだろう?」

孫策の意図している事に気付いた陸遜は、はっ、と孫策を見据えた。

「ちょ・・・・・ぅん・・・・・ふ」

時はすでに遅く、見上げた瞬間、唇を奪われていた。

火傷した場所がひりひりと痛いのに混ざって、甘い感覚が湧き出てくる。

・・・こうなると拒否できないんだ・・・

いつも、口づけられた後には無抵抗になってしまってそのままなだれ込んでしまう。

長時間口づけされて息苦しくなってきたところでふっと解放された。

「??・・・伯符様?」

てっきりそのままなだれ込んでしまうのかと思いきや、孫策はにかっと笑って言った。

「どうだ?痛み、なくなったろ?」

・・・・・・・・・・・・
ええ、そのかわり別の心配をしてしまいましたが。

「・・・はい、もう大丈夫です」

そう言うとさらに笑って言った。

「まだヤルには早いからな、抑えるのに大変だったぜ〜」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかっていましたけれど、ええ、貴方はそういう方ですよね・・・。

目線を逸らしてため息をつく陸遜であった。



−終わり−



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