真 ・ 三 國 無 双 シ リ ー ズ

□衣装変え
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季節も春になり、衣装を変えてみました。


「・・・・なぁ、」

「なんですか?」

孫策のつぶやきに、机に向かって仕事をしていた陸遜が答える。

「その衣装・・・・・どうしたんだ?」

このたび新しくなった陸遜の衣装を指差し、たずねる。

「ああ、これですか?」

服の裾をぴらっとめくる姿に、孫策は鼻血が出そうになった。

ただでさえお腹丸見えなのにそんな・・・

孫策は表情に出さずに心の中ではそんなことを考えていた。

「ほら、この間、家臣の者たちに新しい服が配られたじゃないですか」

「あー・・・ソレは解ってる。・・・・俺が聞いてるのはどうしてそんな(なまめかしい)デザインなんだ?」

頬をぽりぽりとかきながら、再度たずねた。

「ああ、そっちですか」

「ああ」

「私の服は、周瑜様から直接渡されたのでなぜかは解りませんが、なにやら計略があるように思います」

なにせ周瑜様からですから・・・・

過去に周瑜によってさまざまな思いをさせられてきた陸遜はやっと疑うようになったらしい(笑)

「・・・成長したな(ボソッ)」

「・・・・・・・何かおっしゃいましたか?」

にっこり、氷の微笑で顔を向けられた。

聞こえていたようだ。

「い、いや、なんでもねぇよ?・・・しかし周瑜から直接、となると、確かに何かありそうだなぁ」

孫策の頭の中に過去の騒動が走馬灯のように流れ出しているのか、遠い目をしている。

「この服を着て軍議に出る日にちまで言われたんですよ・・・きっと何か企んでいるのではないかと」

「そんなことまでか!?」

日にち指定まで!!

ますますうさんくさい。

「ここ何日か自室にこもって書簡の整理などをしていたものですから、大きな戦もありませんでしたし、欠席させてもらっていたんです。
 ・・・そういえば日にち指定を言い渡されたとき、周瑜様が「その日は絶対に参加してくれ」と念押しされました」

「・・・・・・・ますます怪しいな」

「そんでもって、その日が今日です」

「さいですか」

「はい」

なにやらどこぞの漫才風になってきたので、そろそろ戻そう。

「じゃあ、俺の方からも気をつけて見ておこう。周瑜から何かされそうなときは大声で俺を呼べ」

「口をふさがれたら?」

「急所攻撃」

「・・・・・了解」

周瑜を疑ってかかるのは仕方のないことだが、防衛手段が容赦ない気がするのは気のせいだろうか?

二人はビッと親指を立てて、意気投合していた。



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