D Q IV
□再会
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千年に一度しか咲かないという『世界樹の花』。
アレク達はひょんな事からそれを手に入れた。
「…あなた方が私を蘇らせてくれたのですか?」
エルフの娘は言った。
ここはロザリーヒル。
かつてルビーの涙を流すエルフがいた村だ。
エビルプリーストの策略により人間に殺されてしまったはずの娘・ロザリーがアレク達の前に立っていた。
「今ならまだ間に合うかも知れません。ピサロ様の所へ連れていってください」
ロザリーが仲間に加わった。
デスキャッスルを抜け、火山の中心にいるデスピサロのもとへ急ぐ。
『もし私でもダメだったらあなた方で討ち滅ぼしてください』
ロザリーはそう言った。
デスキャッスルを出たところでバロンの角笛を使う。
万が一の事を考えて馬車を呼んだのだ。
まわりを溶岩で囲まれた絶壁に、進化の秘宝で変わり果てたデスピサロがいた。
ロザリーが呼び掛けると、デスピサロは見る見るうちに下の姿に戻った。
進化の秘宝に打ち勝ったのだ。
ロザリーと共にロザリーヒルへ戻るのかと思われたが、
「まだやらねばならぬことがある」
そう言ってピサロはアレク達の仲間なった。
アレクの心中は複雑であった。
故郷の村を滅ぼした男。
シンシアを殺した男。
だが今までの旅の中で思ったこと。
憎くて憎くて仕方がないはずなのに、なぜか憎めなくなっているのに気が付いた。
そんな再会だった。
− 終わり −
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