鋼 の 錬 金 術 師

□2007年 ハロウィンSS『ぱんぷきん・ぱにっく!』 
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久々に中央に戻ってきたエドワード達が中央の駅前に降り立ったとたん、突風が吹き抜けた。

「う〜寒い」

「そんな薄着してるからだよ」

「しゃーねぇだろ〜。今まで南部に居たんだから」

上着を手に持ったままだったエドワードは、突風の寒さに急いで上着を羽織る。

「ん〜今日は時間も遅いし、大佐んとこは明日行く事にするか〜?」

「そうだね。じゃあ、宿の部屋取っちゃってから夕飯の買出しに行こう?」

「おう!」

エルリック兄弟はいつも泊まる宿のある方向へと向かった。







ぱんぷきん・ぱにっく!







「・・・・・・・・・どうしたの?コレ」

エドワードは唖然とした表情でロイ達の執務室の入り口に立っていた。

なぜかというと、室内に入れないからである。

見渡す限りのかぼちゃ。

いったいどこから出てきたのかというほどの量に、後ろに居るアルフォンスも呆然としている。

「・・・・・少尉のご実家から送られてきたのよ」

後ろから聞こえた声に、エルリック兄弟は後ろを振り向いた。

「中尉!」

「おはよう、エドワード君、アルフォンス君」

「「あ、おはようございます!」」

「・・・・送られてきたからって・・・この量は・・・・」

「ええ、何せこの量でしょう?食堂でも使ってもらっているのだけれど、減らないのよ・・・」

コレでも半分は減らしたのよ・・・・。というため息交じりの中尉の言葉にエドワードは呆然とした。

半分減らしてこんだけ残ってるなんて・・・。

どんだけ豊作だったんですか?とつい遠い目をしてしまう。

「駄目にしてしまったらもったいないし・・・いい方法は無いかしら」

「お菓子にするとかは?クッキーとかなら長持ちしますし、お茶請けとしても出せるんじゃ?」

「・・・・・一応、お菓子も作ったのだけれど・・・・・」

「・・・・・・・・・それでもまだまだあると」

「そうなのよ」

こまったわ・・・・と眉根をしかめる中尉に、エドワードはひらめいた。

「じゃあ、こんなのはどう?」








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