鋼 の 錬 金 術 師

□◆ SWEET・MEMORY
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「大佐・・・・んんっ」
エドワードの顎を軽く上げると、また口づけてきた。
理性が切れているはずなのになんとか優しく口づける。
「んんっ・・・・・ぁふ、・・・ロ・・・・ィ・・・・ふっ」
「!!」
徐々に深くなっていく口づけに、次第に瞳を潤ませて悩ましげな声で囁かれた。
「もう・・・やめてといっても止まらないからな」
「ふぇ?・・・・・んふっ」
先程よりも深く濃密な口づけに、エドワードの身体から力が抜ける。
空いている手の方で背中を支えつつ、徐々に手を下げていく。
つーっと背中をさすられて、ひゃんっ!と可愛らしい声が聞こえた。
「・・・感じているのかい?」
「!!・・・・ちがっ・・・ひゃっ!」
エドワードは顔を真っ赤にしながら、快感に耐えていた。
「そんな顔して違うといわれても、説得力がないよ?エドワード」
「も・・・・やめっ・・・・んっ」
「だめだよ」
至近距離でにっこり微笑まれてしまう。
まだ頬を赤く染めたままで上目使いに口を尖らせる。
潤んだ瞳と先ほどまでの口付けで紅くなっている唇でソレをやられても、男の欲情を煽るだけである。
「エドワード・・・・誘っているのかい?」
「誘ってなんか・・・」
かーっと顔をさらに紅く染め、眉根をよせて顔を背ける。
胸の突起に軽く触れてみる。
「ひゃっ・・・・い・・・やぁん」
明らかに違う嬌声にロイが微笑む。
「・・・ほんとに嫌なのかい?」
「っ・・・・・・そんなこと・・・ない・・・」
先ほどまでの余韻で言葉がうまくしゃべれない。
「・・・・じゃあ、続きをしようかv」
ロイがにっこりと極上な笑みで、有無を言わさないぞオーラを出していた。

「大佐、どうかなさいましたか?物音が聞こえたのですが・・・」
ノックのあとホークアイ中尉の声がした。
小さな声でちっ、と大佐が舌打ちをする。
(よかったぁぁぁ〜中尉ありがとぉぉ〜TT)
流されそうになっていたエドワードは、思わぬ救援にほっとなる。
「・・・いや、なんでもないよ。ちょっとルームライトを倒してしまっただけだ」
エドワードの乱れたい服を直しながらいつもどおりの平然とした声で返す。
「そうですか・・・・ところで大佐」
「!!・・・・なにかね?」
「エドワード君に変な事はしておりませんよね?」
中尉の泣く子も黙る笑みがドア越しからでも解る。



「へ・・変な事などしてはいないぞ!」
・・・・大佐、どもってるよ。たぶんばれてる・・・。
「・・・・失礼します」
言うが早いか、一発の銃声が響いた。ドアには丸い弾痕が・・・・・。
「!!!!!!!」
銃弾は、ロイの頬をかすめ後ろの壁に着弾した。
「・・・・大佐」
弾痕の残るドアが開けられ、中尉が中に入ってくる。
無表情な顔のまま、ちろっと机の上に視線が走る。
ソコにはまだ未決済の書類が山積みになっていた・・・・。
「・・・・あれほど言っておいたのにまだ片付いていないではないですか!本日までに提出の書類だけでも片付けて下さい!!」
「・・・・・・・・・・・・・はい」
「エドワード君」
「!!はいっ!!!」
「あなたはこっちでお茶してましょうね」
にっこりと有無を言わさず。その迫力にこくこくと頷く事しか出来なかった。
「あ、大佐」
エドワードの肩を支えながら、執務室から出ようとしたときに中尉が思い出したように振り替える。
「本日提出分の書類が片付きましたら今日はお帰り頂いて結構ですので」
・・・・飴と鞭の使い方が解ってらっしゃる。うなだれるように机に突っ伏していたロイがピクンッと背筋を伸ばし、ものすごい勢いで処理し始めた。
「・・・・いつもああだと助かるのに」
部屋から出たとたん中尉は、はぁ・・・とため息をついた


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