鋼 の 錬 金 術 師

□◆ 女の子のゆううつ
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その後数時間、列車に揺られてイーストシティに着いたのは夕方。

「う〜なんか気持ち悪りぃ・・・・・」
「食べ過ぎたんじゃないの?あれだけ食べればさすがの兄さんだって・・・・」
「う〜んそういうんじゃねーんだけどなぁ・・・・」
「そんなに苦しいんだったら薬局で薬買う?」
「んーそこまでじゃねーと思う。横になれば直るだろうし」
お腹をさすりながら、心配してきた弟に安心させるように言う。
「大事を取って司令部には明日行く事にして、さ」
な!っとアルフォンスに納得させるように声をかけた。
「わかった。でも我慢できなかったら言ってよね?」
「わーった」
エドワードはにっかりと笑うと今日の宿を取りに行った。






「ちわーっす!」
「こんにちはー」
エルリック兄弟は勝手知ったると言う感じで、司令室まで来た。
「あら、いらっしゃい2人とも」
丁度お茶でも入れようかと立ち上がったホークアイ中尉がにっこりと笑って挨拶を返してくれた。
「丁度良かったわ、お菓子を戴いたのでお茶にしようと思っていたの2人とも、どう?」
「わーナイスタイミング!いただっきます!」
「兄さん〜」
アルフォンスは呆れた声を上げた。
「おー大将たち今来たんか?ちょうどよかったなぁ」
外回りから帰ってきたのか、廊下側からハボック少尉が人好きそうな顔で笑っていた。
「大佐ならあともう少しかかると思うから、こちらで待っていてね」
「?なんか会議でもしてんの?」
中尉の言葉に疑問が浮かんだのか、エドワードが返してきた。
「会議じゃないんだけど・・・今日、中央から視察がこられててそのお相手をなさっているのよ」
「・・・・・大変だなぁ・・・・今日は無理かな?」
しょぼーんと俯いたエドワードに中尉はにっこりと微笑む。
「大丈夫よ?大佐はあなたが来たと分かればすぐに時間を作るから。きっと」
「そうなのか?」
「ええ」
まだ不安な様子を残していたエドワードだったが、中尉に優しく微笑まれる内にそんな事は思わなくなっていった。






戴いたというお菓子をお茶請けに会話に花を咲かせていたのだが、中尉はエドワードの顔色が悪くなっているのに
気が付いた。
「どうしたの?エドワード君??顔色が悪いわ」
「ほんとだ。兄さん具合まだ悪かったんじゃ・・・・」
「ん・・・・さっきまでなんともなかったんだけどな・・・」
エドワードの顔色は悪く、相当気持ち悪そうだ。
「医務室、いきましょうか?横になれば少しは違うと思うわ」
「ん・・・・そうする」
中尉に支えられて司令室を後にする。
「ごめん・・・・中尉」
「何を言っているの。具合の悪いときくらい頼って頂戴」
「サンキュ・・・」
ふっと力が抜けて中尉に身体を預けてしまった。
「エドワード君?」
医務室に付く前にエドワードは気を失った。











「月経からくる貧血ですね」
「は?」
「相当無理をしたかしたんでしょう。まあ横になっていればすぐに良くなりますよ」
「・・・・・そうですか」
中尉はほっとした息をつく。
「月経中はきちんと栄養を取らないときついのでちゃんと食事を取ってくださいね。あと睡眠も!」
目が覚めたばかりのエドワードには刺激が強すぎたようだった。
「つーか、月経って、なんで?まさか、そんな・・・・」
ぶつぶつとうわ言のように呟いている。
そんなエドワードの肩を中尉がたたいた。
「エドワード君、そのままじゃ気持ち悪いでしょ?良かったら着替え貸しましょうか?」
「え?気持ち悪い?」
「ええ。その、ズボン、汚れてしまっているから・・・・」
中尉に言われ見て見ると黒地だから分かりにくいが濡れた感じがしたので中を覗いて見た。
「!!!!!!!!!!!!!!」
下着が真っ赤に染まっていたのを見てまた気絶してしまったのだった。




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