聖 剣 L O M

□港町・幽霊騒動
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海上レストランへ行くためにはポルポタハーバーを通らねば行けないので、そちらを行ってみると見慣れた格好の者が
うろついている。

よく見るとそれは、ボイド刑事だった。

「こんにちは、ボイド刑事」

「やあ、チミかね」

「なにかあったんですか?」

「いや? なにもないよ??」

「ほんとうに?」

「ほんとうに」

「ほ〜んとうに?」

「しつこいね、チミ」

「正直に話していただければ、こんなにしつこくなんてしませんが?」

「フゥ〜、仕方がない、巻き込みたくはなかったのだが。実は宝石泥棒から予告状が届いてね」

予告状を差し出され、読んでみる。


『青い瞳をいただきます』


「・・・・青い瞳?」

「ウム。チミも青い瞳だから気をつけなさい。他に瞳が青い人物は見なかったかね」

「瞳が青いかどうかは分からないけど、帝国兵のトーマさんって人が・・・・」

「帝国兵・・・・。むむむ・・・・・・・・調べてみる」

するとボイド刑事はすっ飛んでいってしまった。

「相変わらずだねぇ〜・・・・。私たちは幽霊騒動の聞き込み、再開しましょう」

フレイア達は当初の目的地、海上レストランへと足を踏み入れた。

すると、そこへレストランの方から先程入り江であったトーマが少し沈んだ感じで出てくるところだった。

「あら」

「ああ、君か・・・」

フレイアがペコリとお辞儀すると、向こうも会釈してきた。

そんな中、トーマの後ろから海ペンギンたちの声が聞こえてきた。

「待てよ! ホントかどーか知らねえけどよ、ザル魚ってヤツが、海で起きたことなら何でも見える、って言ってたぜ!」

その言葉にトーマがペンギンたちのほうへと振り向く。

「ザル・・・・・・・・?」

「ザル魚ならおおかた、シーサイドホテルにいるぜ。踊り子にお熱だからな」

「ありがとう! 聞いてみるよ! ・・・・じゃあな!」

嬉しそうな様子でレストランを出て行くトーマに、フレイア達も顔を見合わせると後を追った。




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