D Q IV

□勇者と魔王の出会い(アレクver.)
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アレクが家に戻ると、父親はまだ帰ってきてはいなかった。

「おかえり、アレク。夕ご飯、できてるわよ。お父さんは遅くなるみたいだし、先に食べてしまいなさい」

母親は微笑みながらアレクに席に座るよう促した。

アレクが座った瞬間、外から悲鳴が聞こえた。

宿屋の主人があわてたようにやってきた。

「魔物にここが見つかった!」

母親はそれを聞くとアレクに宿屋の主人に付いていくように促した。

アレクはわけもわからず、宿屋の主人に付いていった。

池に差し掛かる頃、父親の姿が見えた。

「アレクよ、実は私はお前の本当の親ではない」

アレクは茫然とした。

いきなりの事に頭が追い付かない。

その後のことはあまり覚えてはいなかった。

気付いたときには村の地下倉庫らしき所にいた。

だが、場所がわかっても、アレクは呆然としたままだった。

やがて幼なじみの少女がやってきた。

「……………」

何か言っているようだがアレクには聞こえなかった。

すると、少女はアレクそっくりに姿を変えた。

先日、覚えたという魔法だろうか。

そんなことを考えているとアレクになった少女はそこからでていった。

人々が戦う音が聞こえてくる。

魔法や剣で切り付ける音。

やがて外が静かになったとき、呆然としたアレクの耳に話し声が聞こえた。



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