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□はっぴーくりすます??!
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決戦も終わり、のどかに暮らしていたビクトールとフリック。
城が落城した後、二人の行方を知る者はいなかったのは
二人が何処にも住もうともせず、フラフラその日暮らしを強いられていたから。
しかし、だんだん寒くなるにつれ、野宿が厳しくなってきた。
そうして毎日毎日宿に泊まっていたが、宿に泊まるとお金がかかる。
いくら国を建国するのに活躍したとはいえ、お金を稼ぐため日夜モンスターと闘っていた。

…そんなころのビクトールとフリックの話だと思って下さい(笑)



ハイ、そんなこんなで今日はクリスマス。

中国にクリスマスがあるかというとそれはまた別の話。

世間はクリスマスってことになっているので、街は明るいが…


ビクトールとフリックはそれどころじゃなかった。


…ガシャン。


…ドサ


…ちゃりん〜…



「はあーあ…。」

長いため息がどうしても出てきてしまう。

「…まあ、フリック。俺が言うのもなんだが、そう気を落とすな。」

フリックの方に手を置き、ニッと笑う。

「…気をおとすな、だと?
誰のせいでクリスマスを楽しく過ごせなかったと思ってるんだ!!
だいたいお前が街でカモられたからこんなことになってるんだろ!!」


「だ、だから悪かったって…」


「しかも、なんで俺まで巻きこまれてるんだ?!」
我に返り、取り乱しまくりのフリック。

「それは、俺から言わせる気か?」
ココに来ていきなりモジモジするビクトール。いい年の男が気持ち悪い。

「いや、言わなくていい。」


二人に長い沈黙が訪れる。


寒空の下、木枯らしが空しく鳴っている。



長い沈黙を破ったのはフリックだった。

「…今回は全財産をお前に渡しからこうなったんだよな。
責任を持って、金はお前が集めろ。俺は、まあ…任した責任として
俺がいつもいつも大事にしている『オデッサ』をかしてやる。」

「え、いいのか?」

「剣が無い今、俺無しで金が集められるとは思えないからな。」

勝ち誇るフリック。

「ただし、『オデッサ』に何かあったら承知しないからな。」


ビクトールを一睨み。いつものフリックとはだいぶ別人だ。


これでも昔よりよくなった方だ。
昔のフリックはオデッサにベタ惚れだったため、
オデッサが出掛けようとしただけで一騒動になるのは毎度のこと。
オデッサが死んだ時のフリックは…まるで廃人のようだった。

「お、おう…星辰剣の10倍以上気をつけて使わせて頂きたく候…」

ビクトールさん、言葉がおかしくなってます。


そして、その数時間後どうなったかは次へ。
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