Rolling Lovers!

□4.最悪で最良の出会い
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「つっても状況が違ったか。今回は後先考えず、ついヤっちまったからな」

「お前みたいなんが、つい…ねぇ」

慶はいつも、こういう事に関しては、ムカつくくらい用意周到にやっているのだが。
珍しい事もあるものだ。
なんにせよ、左頬を赤く腫らして残念がる慶が見れたのは、小気味が良い。
良いものも手に入れたし、今日はツイてるのかもしれない。

「で?浩介は人の邪魔してまで、何しに来たんだ?」

「ん?う〜ん…」

「抜きに来たなら早く上がれよ、今俺中途半端で…」

「いや、今日はえぇわ」

「は?」

「…また今度にするわ。今日は帰る」

慶との繋がりを絶つには、まだ早い。
文句を言う慶を後目に、俺は家路についた。

後ろポケットがヤケに熱く感じる。
胸の奥も、同じように。
このツキを逃すわけにはいかない。
俺は自分でも気付かず、生まれて初めて楽しそうに笑った。

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