Rolling Lovers!

□4.最悪で最良の出会い
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意を決して店に入ると、ガランとした中に、店員は奥さん1人だけだった。
店内に入って、見渡してみても、彼の姿は見えない。

毎週水曜日、欠かさずに居たから安心しきっていた。
今日に限って、何か用事で来れなかったのかもしれない。
どうしよう。
居ない場合どうするかなんて、考えていなかった。
てっきり会えるものとばかり……。

いや、別に今まで通り、観察する立場になるだけじゃないか。
事態は進展せずとも、後退もしない。
何を混乱してるんだ。
とりあえず、学生証は奥さんに預けよう。

「すいません」

「はい?」

「学生証を拾ったんですが、この人ここで働いてましたよね?」

「あら本当、白砂くんのだわ!」

顔写真を確かめそう言うと、奥さんは店の裏の方に向かって呼びかけた。

「白砂くん!学生証見つかったわよ!」

え、そこに居たのか!?

「本当ッスか!!」

慌てて出てきた彼は、紛う事無く白砂 満勝で。
その姿を見た瞬間、胸が熱くなった。

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