Rolling Lovers!

□3.気になる存在
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前述でも分かる通り、俺は流れに弱いタイプだ。
周りに言わせると、諦めが早いらしい。
その日、女子社員と昼食を一緒にとる羽目になったのは、その性格が起因したのだろう。

毎週水曜は、外で仕事してそのままあがるので、割とゆったり昼食がとれる。
俺は決まって、気に入りのイタリアンカフェで過ごしていた。
丁度店の前に着く、という時だ。

「妻さ〜ん!」

女の声に呼び止められ、顔には出ないが内心舌打ちする。

「早見さん、こんにちは」

「こんにちは!今からお昼?」

彼女は、俺が入ろうとしていたカフェを向いて言った。

「はい、パッと食べて次行かなあかんとこがあるんです」

嘘だけどな。

「じゃあ一緒に食べようか」

「えっ」

今の会話から、なんで「じゃあ」で、「一緒に食べようか」なんだ。
しかし誘われて断る理由が見つからず、不本意にもオーケーして、カフェに入った。
とっさの嘘で、急いでるなんて言ったから、ゆっくり時間を過ごす事もできない。
あぁ…さらば俺の週1の楽しみ…。

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