Rolling Lovers!
□8.名前を呼べば切なくて
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満勝を好きだと自覚してからは、会う度に幸せな気分になれた。
そんな気になれる自分が、自分じゃないみたいで、嬉しかった。
俺はきっと、今までの人生で一番、浮かれていたに違いない。
それは水曜日、いつものように、満勝のバイト終わりを待って合流してから、まったりと喋っていた時だった。
「妻くん…あのさ、その…」
「どしたん、満勝くん」
「いやその、呼び方なんだけど…変えてもらっていいかな」
「え…。白砂くん、に?」
「そゆ事じゃ…嫌だから戻してって訳じゃなくて、なんかその、ほら…よそよそしいのは、ヤだなって思って」
満勝は普段から、喋るのが得意じゃないので、一生懸命に話してくれるのが嬉しい。
それに加えて、その時は、言ってる事が可愛かったので、ちょっとにやけてしまう。