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□星のかけら
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ポリポリ…
ポリポリ…
「何を食べてるんですか?」
警視庁捜査一課。
刑事たちは聞き込みなどで出払っており、室内には明智と学校帰りに一課に顔を出していたはじめが2人っきりで居た。
応接などに使用しているソファに座って何かを美味しそうに食べているはじめを横目に、書類を整理しながら明智が質問をする。
「あ、コレ?こんぺいとう。さっき美雪に貰ったんだ」
食べる? と小さな袋を差し出してくる
見ればなる程、色とりどりの小さな星の欠片が袋の中に入っていた。
「いえ、結構ですよ。しかし…」
開いていた資料をパタンと閉じてはじめの隣に腰を下ろす
「金平糖とは懐かしいですね」
「だよな!子供の頃よくジッチャンに貰ったなぁ」
「お祖父様にですか?」
金平糖を手のひらの上でコロコロと転がしながら懐かしそうにはじめが語り始める
「うん。ジッチャンがさ、星の欠片だぞって言って俺の手にザラザラ乗せてくれるんだ。」
「素敵ですね」
「だから俺、本当に星の欠片なんだって信じちゃってさ〜」
楽しそうなはじめを見ていると、なんだかこちらまで嬉しくなってくる
「君らしいですね」
手のひらの小さな星屑を一つ手にとり、はじめの口へ入れてやる。
明智の行動に疑問を持ったはじめがこちらに顔を向ける。そんなはじめの頬に手を添え、唇を寄せた。
「ぁ…けち…さ」
はじめの唇を割って舌を入れると、ぎこちないながらもはじめもそれに応えてくる
「…っふ…」
暫しはじめの咥内を楽しみ、はじめが酸欠でクタリとした頃唇を離した。
「やっぱり甘いですね」
「ふえ?」
そう言った明智の口の中からガリリと音がした。
「それっ…!こんぺいと…っ」
それは間違いなく、さっきまではじめの口に入っていた金平糖で…
「〜〜っ///」
口移しで食べられてしまったという事実に顔を真っ赤にしているはじめを見て、明智が可愛いと再びキスをした。
その後、聞き込みから帰ってきた剣持が顔を真っ赤にしているはじめを見て「風邪か?」と心配しているのを見て、明智が笑いを必死にこらえたというのは秘密のお話し。
end
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