Campus Life

□FILE-002 炎
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深夜未明
女子寮 Ω館にて。

この寮で生活する
スーザン、サラ、ジュディ、ミシェルの4人はリビングでくつろいでいる。

「…でさぁ、ジュディはその男にヴァージンを捧げたのよ(笑)」 なかばからかう様にスーザンは言った。

ジュディはソファーに座り、クッションを抱えながら
「スーザンやめてよぉ…」
と頬を赤らめながら言う。

他の2人はその話を聞き、少し興奮した様子でジュディを質問責めにしていた。

その時 サラがふいに立ち上がった。
「やだぁ もうこんな時間だわ。あたし明日デートなの、先に寝るわ。」
と言い残し、サラは自室へと戻っていった。

残った3人は声を揃え
「おやすみ〜」
と手を振る。

「さてジュディ、質問の続きよ〜(笑)」
とスーザンは怪しい笑顔を浮かべる。
ジュディは再び、スーザンとミシェルに質問責めにされる。


サラは部屋に戻ると、ベッドに横になる。
(ほんと あの子らって子供みたいな話ばかり…よくあんな話で盛り上がれるわ…)

そう思いながら、テレビをつけた。しばらくすると、意識が虚ろいでいく。


ふと目が覚めたのは妙な暑さのせいだった。
(暑すぎ…エアコン壊れたのかしら…)
サラはそう思いながら、時計に目をやる。
あれから3時間以上経過していた。 リビングの方からもさすがにもう3人の声は聞こえなかった。

エアコンはきちんとついている。手をかざすと冷たい空気もきちんと出ているようだ。

しかし、感じる暑さは増すばかりだった。
(風邪でもひいたかしら…)

そう思った瞬間だった。
突如 彼女の左手は炎に包まれた。

「な…なによ…熱い!」
サラは必死に手を振り回すが炎の勢いは増すばかりだ。

「熱い…誰か!
誰か!助けて!」

サラは熱さで悶絶しながら部屋中を転げ回る。

「イャアアアア!」

サラの悲鳴が寮中にこだました。
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