復活

□HOLD ON TO ME .
5ページ/7ページ




「…おい、スクアーロ」

「な、何だぁ?」

「こっちに来い」


座っていた椅子を少し後ろに引き、手招きしてスクアーロを呼ぶ。

怪訝そうにしながらも、俺の前まで来たスクアーロを、俺は腰に手を回して抱き付いた。


「…ボス?」

「黙ってろ」


頭に手をやり、更に強く抱き寄せる。

目の前に広がる銀の髪に顔を埋めると、馴染みのあるシャンプーの香りがした。


「…今日のボスは甘えただなぁ」

「悪りぃかよ」

「いやぁ、なんか新鮮で楽しい」


俺の羽根飾りが肌に当たってくすぐったいのか、身を捩ってスクアーロはクスクスと笑った。


何か勘付いてでもしたのだろうか、スクアーロは暫くするとおずおずと自分も手を俺の背に回し、耳元で何事か呟いた。




「オレはもう、アンタの側から離れないぜぇ」




「…当たり前だ」


大人しく身体を預ける愛しい恋人を、優しく抱きながら目を瞑り安堵を噛み締める。




次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ