復活連載

□3.家
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「で───っけぇ…………」
「…前見て歩け」


ボンゴレ本部に着いた途端、俺が連れてきたガキ──スクアーロは馬鹿みたいに感嘆の声を上げ、口を開けっ放しにした。


「へぇー、ここがアンタの家かよ?」
「んな訳ねぇだろ、カス。この奥だ」
「奥ぅ?」
「これはファミリーの本部だ」


ああ、と納得し難い生返事を返し、スクアーロは落ち着きなく俺の後を追って来た。
まるで子犬の様だ、と気付かれない程度に笑っていると、何時の間にか自宅の前まで来ていた。
足で観音開きの玄関の扉を開け、ズカズカと入って行く。
暫くすると捜していた人物が現れ、俺が急に立ち止まった為、スクアーロが俺の背中に激突した。


「あらん、ザンザス様おかえりなさ〜い!…て、あら?その子どうしたの!?」
「拾ってきた」


適当に返事を返しながら、さっきぶつかった為に後ろで鼻を擦っているスクアーロをカマ──ルッスーリアの前に引っ張って立たせた。


「あらまぁ、可愛い子ねぇーv それでどうするの?この子…」
「飼う」
「飼うってそんな唐突に言われても…」
「取り敢えずこのナリをどうにかしろ」


スクアーロは先程路地裏で人を殺めてきたばかりだ。
その時に浴びた返り血が、奴の服から肌、髪までもを汚していた。
自分のコートも奴を担いだ時に血が付着していたが、それはあまり気にならなかった。


「分かったわ。それじゃあ、この子キレイにして来るわねv 後コートも洗っちゃいたいから、ザンザス様ちょっと脱いでくれるかしら〜?」
「………チッ」


仕方なく肩に掛けたコートを掴み、近くにいたスクアーロの背中に投げ付けた。


「ゔぉぉい!何だよぉ!?」
「うるせぇ。おい、カス、マシなナリになったら俺の部屋に来い」


そう言い残して俺は自室に足を運ぶ。
アイツにはかなりデカいコートをスクアーロは両手で抱え、ルッスーリアと共に浴場へと向かった。






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