復活連載
□12.帰還
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意識が混沌とする。
身体中が熱い。
何が起こったんだ。
何故自分は此処に居る?
───凍らされた筈なのに。
「…っ………ク、ソ…ッ!」
きっとクーデターは失敗に終わっただろう。
また再び手立てを考えなくては。
酷く痛む身体を引摺りながら、部下の居るヴァリアー邸へと足を運ぶ。
やけに煤や埃の被った石畳を抜け、長い螺旋階段を上り出す。
所々粉砕した階段に疑問を感じながらも、少しでも早くとまた一歩前に進んだ。
銀の鮫の無事を、俺は何よりも心配していた。