復活連載

□13.準備
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プルルルル…プルルルル…


カチャッ


『Pronto?』
「い゙よぉ、×××。ママンだぁ」


例の会議の後。
オレが×××に電話をすると、アイツは凄く嬉しそうに受話器越しで笑っていた。
まるで黙って出て行った事は全く引摺っていないかの様な態度。
これでオレはどれだけ×××を傷付けているんだろう。
コイツを心から愛しているのに。


「元気そうだなぁ。オレも仕事頑張ってるぜぇ」
『ママン、今度は何時帰って来るの?』
「…ごめんなぁ、×××


今度は何時帰って来るのか、と。
鈴が鳴る様な声音が、寂しさを滲ませているのが分かる。
この声を聞くといつも胸が痛む。
オレのエゴで毎回×××を振り回しているのだから、アイツの願いは出来る限り応えてやりたい。

だが。

今回は──…いや、今回も。
アイツの願いは聞き入れてやれなさそうだ。


「オレ、ここ暫くは帰れそうにねぇ。大きな仕事が入っちまってなぁ…会えるのはずっと先だ」
『そっか…でも、お仕事だったら仕方ないよね』
×××…」


『───…お仕事頑張って。ママン、』


「…ああ゙、分かってる。じゃあなぁ」


受話器を置いて、再び静まり返る部屋の中溜息を付く。
オレ以外の誰も居ない静かな自室は、アイツの哀しさを映している様で苦しかった。

今度会えるのは、ザンザスの復讐が終わった後。
それまでは、どうか元気であってくれ。
何時か、オレは必ず───…


───お前の、本当の願いを叶えてやる。






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