ひより3

□依存症
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「ねえ曽良君。私ね、その曽良君の墨で塗り潰されたみたいな真っ黒い瞳とか髪とかその細長くて綺麗な指とか真珠みたいな肌とか真っ赤な唇とか、曽良君のまるで作りものみたいな身体がすごく好きなんだ。ずっと触ってたいな、とか思うの。だけどね曽良君はきっと嫌がると思うんだ。あ、これは私が考えてることだけど。本当のことなんてきっと曽良君に話してもわかってくれないだろうなあって。ねえ曽良君?だってあなたは現に他の女の子と付き合ってるわけでしょ?その女の子と抱き合ったりキスしたりセックスしたりするわけでしょ?それって全部、私以外の女の子が曽良君のその身体に触るってことでしょ?そんなのね、私たえられない。いますぐにでもその女を殺したいくらい黙ってなんていられないよ、ねえ曽良君?あなたは私を困らせたいの?困らせて困らせて、狂わせたところで私を抱きしめてキスしてセックスして助けにくるの?そんなの絶対許さない。私はヒーローに憧れるヒロインじゃないよ。ただ曽良君が欲しいだけ。曽良君のその綺麗な身体が他の誰かに触られたくないだけ。ねえ曽良君?私、すっごく曽良君のこと大好きだよ?好き、大好き、愛してるの。殺してしまいたいくらい。だから、ね」




「ねえ曽良君。しちゃっても、いい?」







090503





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