Magic Law

□殺しのリストに関する考察会
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「殺しのリスト…?」

驚愕するロージーの傍らで、今井がしゃがみこんでその中の一枚を広いあげる。

「い、一枚一枚に事細かな個人情報が…!」


そこには出身地はもちろんのこと、現住所、家族構成に身体の特徴までが細かく、鮮明に書き込まれていた。

「リストの目的も単純

―――宣伝だ」

ペイジが重い空気の中にパイプの紫煙を吐き出しながら続ける。

「『明日にでも殺せる』ってな……!!!」


























数秒間、なんとも言えない沈黙が続いた。







ヨイチ:(手書き…!?手書きなのかこれ!!??)


今井:(よく見ると本当に細かい…。ま、まさか本当に……!!)

ロージー:(一枚一枚これだけ細かいものを手書きで……!??)




全員:((あ、ありえねえ………!!!))


皆の心が一つになった瞬間であった。


ヨイチ:(待て、待て。落ち着け俺!いくらなんでもそれはない。うん。むしろできたとしても認めたくねえ;)

今井:(血液型、趣味、特技、外見的特徴に…スリーサイズから体脂肪率、ほくろの数まで!?)


わなわなと震えながらも、たくさんの紙吹雪の中から一枚広いあげる。


今井:(…? これは本部長の…って)


ぶっと吹き出した今井に、視線が集まる。


「ど、どうしたんだい…
今井君?」

ペイジが心配そうに近寄ってきた。

「な、なんでもっ!なんでもありませんから!!」

どうぞお気にせず、と首をぶんぶん振るう今井に少々引きながらも、ペイジはその場でパイプに火をともし直した。



今井:(“痩せ型肥満の疑い有り。内蔵脂肪によるメタボリックの可能性87.5%”…これはヤバい、ひ、久々にツボに……!!)

ヨイチ:(…てか箱舟、親切すぎじゃないスか?)

「Σうわ!?」


突然後ろから聞こえてきた声に、思わず叫んでしまう今井。

「ど、どうした!?」

あまりに突然であったことに加え、そのあまりの音量に、心臓あたりを押さえながらペイジが再び今井を見据えた。

「あ、いえ!なんでもありません、本当に!!」


何か言おうとするヨイチの口を必死に塞ぎながら、かなりの剣幕で言い切る今井に、今度は中ば脅えながらも頷くペイジであった。

今井:(い、いきなり背後に立つな!心臓に悪い…)

ヨイチ:(人のこと言えないじゃないですか…)

今井:(何か言ったか?)


ヨイチ:(い、いや…;
それよか、こんな情報本当にどっから仕入れるんでしょうね?)




ロージー:(…やっぱり、一人一人ストーキングしたとかですかね?)

「「Σどあああっ!?」」


「Σぎゃああ!!??」

どすん、と鈍い音が響くのと同時に、悲痛な叫び声が上がった。

「うわああ!ペイジ本部長!?」

しっかりして下さい、と駆け寄る今井、ヨイチ、ロージー。

今井とヨイチの爆発音にも似た叫び声により、腰をやられたペイジはその場にもんどり打って倒れ込んでしまったのである。

「こ…今度は、いっ…たい何だっていう…んだ…」

ひゅーばーひゅーばーと息も耐えだえに今井を見上げるペイジに、再び冷や汗だらだらで「なんでもありません」なんて答えると、今井はヨイチ、ロージーと協力してペイジを立たせ、近場の椅子へと座らせる。




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