Magic Law
□殺しのリストに関する考察会
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今井:(草野!お前もいきなり後ろに立つな!!腰が抜けるかと思ったじゃないか!!)
ロージー:(すみません…;)
ヨイチ:(実際抜けた人が他にいるんですがね)
今井:(何か言ったか、火向)
ヨイチ:(い、いえ…;)
がたがたと震えるヨイチを軽く無視、ロージーが小さく口を開く。
ロージー:(でも、本当にそれしか考えられないじゃないですか)
今井:(確かに…。ストーカー説は一理あるな)
ヨイチ:(うげ〜、リオ先生ほどの美人ならともかく、むっさい箱舟の陰気ヤローどもにストーキングされてたとか…;
最悪極まりないだろ;)
今井:(問題はそこか;)
ヨイチ:(決まってるでしょ!今井先パイだって、訳のわからん陰気ヤローどもに体脂肪率38.6%だってこと知られちゃってるんですよ!?)
今井:(……は?)
ヨイチ:(あ、いや、その…;
知られちゃってる…かも?的な??)
明らかに脂汗を垂れ流しながら言うヨイチに、今井が詰め寄る。
今井:(ほ〜う?どうしてそんなことがお前にわかる?)
ヨイチ:(いや、あはは、なんといいますか、その…
男のカン…とでもいいましょうか?)
瞬間、ヨイチがポケットに僅かに触れるのを、ロージーは見逃さなかった。
「……えいっ」
ロージーがヨイチのポケットに手を突っ込み、一気に引き抜く。
「Σぬあ!??」
「………“今井玲子、身長164a体重〇〇`、そのうち38.6%が体脂肪率を占める、着痩せ型プチ肥満体け「Σぬおおぉあああああ!!!」
今井がスーパーサ◯ヤ人の変身シーン的叫び声を上げるのと同時に、今度は後ろの方で『がっしゃーん』とこちらも凄まじい、何かが倒れて破壊されるような音が響いた。
「Σうわあああ!ペ、ぺぺペイジさんっ!!!;」
慌ててロージーが近付くも、そこにはあまりにも無惨に横たわる、ペイジ・クラウスその人の姿が。
「ど、どどどどうしよう!ムヒョおぉ!!;」
「…どうかしましたか?」
慌てふためくロージーの声を聞き付けてか、ナースがひとり病室へ入ってきた。
「あ、あのっ…!ペイジさんが倒れてしまって「そうですか。」
それだけ言うと、ナースは無惨に泡をふいて失神しているペイジの腕を手慣れた動作で肩に抱え、すたすたと病室を立ち去った。
…あとに残った今井、ヨイチ、ロージーらが互いの視線を交差させるなか、ムヒョがぼそりと呟いた。
「……要は本当に、半端なく暇だったってこったろ…」
…たとえ、どんなに箱舟が禁魔のエキスパートであり、今や恐怖の象徴のような組織であろうとも。
(((今の一言で折角の緊迫感が台無し……;)))
密かにそう思う、うら若き魔法律家達の姿がそこにあったとか。
*END*
→おまけ&あとがき
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