藤井秀一郎総受小説

□コドモノキモチ。
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 子供はとても扱い難いものだ。
 私が教員になって年月を重ねる度、思う事だ。

 大人には誰しも子供だった時期がある筈…。なのに子供だった頃の気持ちをどうして忘れてしまったのだろう。いつから、子供の心が理解できなくなったのだろう。

 「来週、日曜日みんなでランチしませんか?
 先生、好きな物ご馳走しちゃうよ!!」
 手慣れた手つきで携帯の小さなボタンを押してメールを送信する。
 送信相手は、鈴原心君。私がほおずき学園で教えた生徒の一人。
 ほおずき学園で出会った彼等は、皆あの学園で色々な恐怖を味わった。故に団結力も強く、学園を出た後引き取られた本土の施設を経由して今は仲間7人で生活している。なので、心君にメールをすれば自然に皆に話が回ってくれる。
何かと理由を付けてはこうした顔合わせを少なくとも半年に一度は取るようにしている。
 過去の生徒の成長を見届ける為―。
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