脱色

□信じるのは…(前編)
(平→ひよ)
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「ぜーったい!ありえへんわ!喜助の研究馬鹿が部下に手ェ出してるヒマもあれへんやろし、
ひよ里やで!?あのひよ里に手ェ出す男、いるんかいな!?」

「お言葉ですが、平子隊長」

言葉の主は藍染だった。

藍染によると、ひよ里は副隊長としての確かな実力と、そのさっぱりした気性で、
十二番隊の隊士はもとより、他隊士にも人気が高い、との事だった。

「んな、アホな…」

それからお開きになるまでの間、真子はずっと、アホな、ありえへんとぶつぶつ呟き通しだった。


−時刻は既に深夜。
真子は五番隊舎に戻る途中、十二番隊隊舎に明かりが灯っているのに気がついた。
(喜助か?こないな時間までご苦労なこっちゃの)

…別に噂の真贋などどうでもいい、ただ深夜まで働く喜助の様子でも見てやろうと、真子は十二番隊舎に足を向けた。
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