ファンタジーとSF。
これらはよく同一視されますが本来は似て非なるものです。

創作作品として自分の作品がファンタジーなのかSFなのか。
この定義に悩まれる方は少なくありません。
これよりお話する内容は個人で考えは違いますので、必ずしも共感いただけるとは思っていません。
それをご理解いただける方はお読み下さい。





★ファンタジーの定義
ファンタジーとは「空想」「幻想」「白昼夢」「風変わり」という意味があります。
「空想」や「白昼夢」と聞くと不確かである想像がありますが、そこに「幻想」を感じられる。
なんとも「風変わり」な感覚を持っています。

ファンタジーの由来に近い言葉で「ファンシー」「ファンタジア」「ファンタスティック」があります。
この中の「ファンシー」には「新奇な趣向を凝らしたさま」という意味が込められています。

実際には存在しないもので、不確かである存在でありながらそこに人心を惹き付ける幻想的な感覚。
それこそ人の「憧れ」が生んだ世界ではないでしょうか?
古くから伝わる伝承や、人の心に強く根付いた恐怖心等から存在しない存在想像し、いつしかそれは憧れへと形を変えたのかもしれません。

「こんなものがあるといいな」
「一目でいいから見てみたい」
このような憧れはファンタジーの代表とも言える妖精やドラゴン、魔法や伝説のアイテムに強く寄せられていきます。
それらの題材や要素として神話や伝記など、様々な世界観が入り交じりファンタジーを構成しています。

故に筆者の考えるファンタジーとは「人々の憧れや夢から生まれた世界」と定義付けています。




★SFの定義
SFとは本来「サイエンス・フィクション」という言葉の省略です。
読み方はエスエフと見たままの読み方です。
意味は「科学・技術の思考や発想をもとにし、或いはそれを装った空想のこと」となります。
フィクションにおいては「虚構」「創作」「作り話」という意味があります。

2つの意味を合わせると「科学や技術の発想や文明に基づいた作り話」となります。
作り話と書くと印象は悪く思えますが、良く言い換えれば「科学や技術の発想と可能性に基づいた実際にはない話」とすれば少しは良くなります。

SFの題材や要素としてよく用いられるのは超能力ですが、これは細かく分類するとファンタジーではありません。
超能力はよくファンタジーと言われますが、本来は「超心理学」によって解明が進んでいる1つの学問です。
なのでファンタジーとして定義付けるには学問である超能力は該当しません。

それにもし超能力をファンタジーとすれば近しい現象として魔法と立ち位置が一緒になるか、または統合化して新たな呼称が必要となります。
しかし魔法と超能力は演出やその本質には大きな違いがあるのです。

超能力は能力者自身の精神的力や心を行使して使われる自己発現の能力です。
強く念じることにより発生する意思の力の多くは不可視で、能力者の精神状態によって左右される不安定要素の強い力といえます。
また暴発すると他者を巻き込み最終的には、能力者自身を苦しめます。

それに対し魔法は大体は自然界の力を借り、それを己の力でありながら行使するというものです。
また精霊等から自然界の力を借りることで火・水・土・風等を行使するため、肉眼で捉えられる現象が起きるのです。
また杖などの媒体を用いるため媒体の性能が良ければ術者の制御を手助けすることもあり暴発の可能性は極めて低いのです。

故に筆者の考えるSFとは「科学や技術の文明力の発想に基づいた可能性」と定義付けています。










いかがでしたか?
ご覧いただいてから考えが変わった方や、余計にこんがらがった方もいると思います。
何故このような文面を書いたかと言うとぶっちゃけた話。

ファンタジー創作支援系のHPなのに類似するSFとの定義なかったら見てる人不安じゃない?

と友人に痛い突っ込みを入れられたことと、あるお方のコメントから定義付けがなければ!と気づせていただいたからです。
故にそのお方への返信はこのページ丸々と考えております。
正直これほどの量を書くのは疲れますし、心中で思った全てを申しました。

勿論、当同盟にお越しいただいた方々にも拙いものでは御座いますが目を通していただきまして嬉しく思います。
ファンタジーにはまだまだ未知な部分も多く、説明不足な点も多々ありますがこれからも当同盟にお暇な時で宜しいので足をお運び下さいませ。




作成日
2010/10/12-9:40

管理者
Piko

[TOPへ]
[カスタマイズ]




©フォレストページ