NP小説

□弱点
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「あーあ…。冥使になってから苦手なもの増えちゃったなあ…。」

「どうしたの?ねえちゃん。何を今更…。」

金髪の少女とグレーの髪の少年が向かい合って座っている。

「だってだって…。陽の光には弱くなるし、ご飯もあまり食べれなくなったし銀のアクセサリーは身に付けられないし…。あとニンニクも苦手になった。」

「…まあニンニクはいいとして、仕方ないよ、冥使はその分生命力が強いしいいことだってあるんだしポジティブにいこうよ!俺元気なねえちゃんがすきだよ!」

「えっ」

「あっ」

思わずポロリとでた本音に二人は真っ赤になり口ごもる。

「あっいやほら…なんかさっ!確かに不利な部分もあるかもだけどそれは俺がカバーするしっ!」

あせあせとその場を取り繕うフレディ。

「うん…ありがとう。フレディは本当に優しいね。」

「いやいや」

「なんかね、私フレディと対等じゃないんだなって思ったら悲しくなっちゃって…。」

「ねえちゃん…。」

「でも私フレディに助けてもらえたからここまで来れたんだしこれからは冥使として頑張っていくからね。フレディにも恩返ししなきゃ!」

拳を握りしめ目をキラキラ輝かすレナ。

そんなレナが可愛くてフレディはぶっと吹き出す。

「あっ笑った!!フレディ!私本気だよ?最強の央魔になるんだからね!?」

ねえちゃんが最強…?

余計ツボに入ったらしくフレディは腹を抱えて笑い出す。

ひーひーとひとしきり笑ったあと呼吸を整えレナに向き直る。

「ごめんごめん。最強のねえちゃんを想像したらつい…ぶぶっ」

「フレディのばかあっ!」

ポカリと非力な腕で攻撃が繰り出される。

俺はねえちゃんの細い腕を掴んだ。
折れそうなくらい細くてきれいな腕。

ねえちゃんはもちろん振り払うことなんてできない。

「ふ、フレディ?」

ニコニコと笑いながらフレディはレナの片方の腕も掴み、ベッドに押し倒す。

「ちょちょちょ…!!ふ、フレ…」

焦りすぎて声が裏がえるレナ。

「俺にこんなにされてるなんて最強への道はまだまだとおいね。ねえちゃん。」

フレディは上からレナを優越感に満ちた表情で見下ろしゆっくり顔を近づける。

そしておでこに軽くキスをする。

「!!」

「ご馳走さま〜!」

「フレディー!」

フレディは走ってその場から消え去る。

「もう…。フレディのばか…。」
その場には顔を真っ赤にしたレナが残るのだった。

『やっぱり…フレディには適わないわ…』

キスされたおでこに熱を感じレナはそう思うのだった。

end
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