NP小説

□君じゃなくっちゃ
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世の中にはこんなに沢山女の子がいるのに、

どうして君なんだろう。

俺、フレデリックも14歳になり昔より背も伸びて大人に近づいてきたと思う。

力もついたし仕事も前よりたくさんこなしている。

そんな中最近女の子たちから好意をもたれることが多くなった。

もちろん丁重にお断りしているのですが…。

確かにそういう色恋に興味がないわけではないけど今は修行中の身だしそれに…。

「フレディ、なあにこれ?」

小柄で金髪の愛らしい少女、レナが尋ねる。

手に持っているのは昨日もらったラブレター…

「だっだめ!返して!」

素早くレナの手にある封筒を奪い取る。

「あっ…ごめんね。大事なものだった?」

「あっ…いやそういうわけじゃないんだけど…。」

それがなにかバレたくなくて。

何故か罪悪感のようなものが沸いてきて。

「とにかくっ気にしなくていいからね?」

と無理やりいいくるめるしまつ…。

『ああ…俺ってだめだなあ…こんな言い方しか…。』

アーウィン兄ちゃんだったらうまく隠しとおすだろう。

「もしかして…好きな人に書いた手紙…とか?」

レナが静かに尋ねる。

「え?」

なんでそうなるのさ…。
あっでも俺のさっきの反応に勘違いして…?

「…フレディ好きな人…できたんだ…?」

いやっだから…。

上手いいいわけが見つからず長い間があいてしまう。

「そ、そんなわけないじゃん!仕事!仕事の手紙だよ!やだなあもう。」

「そ…そっか!」

「ん?もしかしてねえちゃん妬いちゃったりした?なーんて…」

レナの顔が一気にぼっと赤くなる。

「え…マジ?」

レナは赤くなったままうつむいてしまう。

うわあ…なにそれ、ずるい。

そう思ったと同時に俺はレナを抱き寄せていた。

「フレディ!?」

いきなり抱きしめられて焦るレナが愛おしくて腕により力がこもる。

「……ほんとにずるいね、ねえちゃんは。」

「え…私?なにが…」
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