ゾルママ原作前

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イルミ10歳、ミルキ5歳。

特に大きな病気にかかることなくすくすくと元気に育ってくれたことに少しほっと息をついたときに、それは来た。





「お母さん、、僕、

人を、殺したよ、、、、」






腕を、全身を血で真っ赤に染めて、無表情でキキョウを見据え、無感動にぽつりと呟いた我が子に胸が引き裂かれそうな痛みを覚える。



ああ、来てしまった。



ついに、この日が。



こんな日が来ることは、この家に嫁いで来てからわかっていたはずなのに。

いざ来るとなんて声をかけていいのか、何をすればいいのか、わからない。


「お父さんの言う通りにしたら、血が、吹き出て、、」

「その人、もう動かなくて、」

「でも、血が、暖かくて、、」

「ど、しよ、、お母さん、、まだ、暖かいの、、あの人の、、暖かくて、、、」


「お母さん、、おかあ、さん、」


「っイルミ、」


呆然と、呟きつづけるイルミを抱きしめる。

イルミの心が悲鳴をあげている。

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