ゾルママ原作前

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よく晴れた昼下がり。
いつものように組み手をするイルミとヒソカ。
えい、だの、ずるい、だの、バッキバッキと殺伐とした音が響くなか、


「そろそろ、下準備しましょうかねえ…」


木陰からゆったりと二人を眺めながら、キキョウはポツリと呟いた。



「というわけで、二人にはサバイバルをしてもらいます」
「「…は?」」


毎度恒例のお茶の時間に、キキョウはさも当然のように切り出した。
が、子ども二人には何がというわけでサバイバルなのか当たり前だがサッパリわからず、思わずもれたマヌケな一文字。
ちなみにミルキは修行でいない。どうやら運動が苦手らしい。
長引くのはしょっちゅうあることだ。


「キキョウさん、今なんて…」
「ん?聞こえなかった?
二人にはサバイバルをやってもらうね」
「聞き間違いじゃなかったっ…!!」


今子どもたちを表す言葉ではガビン!が1番良いんじゃないか。


「ホントは別々の場所にしようかなんて思ったけど、それなりの場所ってちょいちょいしかないのよね。
あ、今回は初回だし敷地内でしようかなって思ってるからいいけど、次は外だよ」


なんだろう、ついていけない。
一瞬にして諦めたイルミ。
こういうところはおばあちゃんそっくりだとつくづく思う。あと若作りなところも。
一方、免疫がないため今だついていこうとがんばるヒソカ。
しかし話の展開の早さにそう長くも持たず。

結局、あれよあれよという間にサバイバルは決定してしまったのだった。
 

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