ゾルママ原作前

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イルミが5歳になり誕生日を祝ってしばらくした後の今日、弟のミルキが生まれました。


「抱いてみていい?」

「いいわよ。首がまだ据わってないから、頭をちゃんと支えてあげてね、イルミ」

「うん。っわ、ふにゃふにゃ…」


キキョウがこーして、あーして、と抱き方をレクチャーする。
それを一生懸命実行しようと奮闘するイルミは、実に可愛らしい。
が、すこし危なっかしい。


「イルミ、腕一本で抱くようなイメージで抱っこして」

「む、んしょ…。…ミルキ、おもい…」

「イルミにはまだ重かったか?」

「おとうさん!」


ひょっ、とイルミの腕の中の(正直ぽろっと落ちそうな)ミルキを抱き上げて、文字通り腕一本で抱くシルバ。


「よく頑張ったな、キキョウ」

「ふふ、ありがとう、シルバ」

「それにしても、…でかいな」

「重さは普通なんだけど、ね」


ミルキは普通の赤ん坊より、一回り大きかった。


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