ゾルママ原作前
□7
1ページ/6ページ
イルミが5歳になり誕生日を祝ってしばらくした後の今日、弟のミルキが生まれました。
「抱いてみていい?」
「いいわよ。首がまだ据わってないから、頭をちゃんと支えてあげてね、イルミ」
「うん。っわ、ふにゃふにゃ…」
キキョウがこーして、あーして、と抱き方をレクチャーする。
それを一生懸命実行しようと奮闘するイルミは、実に可愛らしい。
が、すこし危なっかしい。
「イルミ、腕一本で抱くようなイメージで抱っこして」
「む、んしょ…。…ミルキ、おもい…」
「イルミにはまだ重かったか?」
「おとうさん!」
ひょっ、とイルミの腕の中の(正直ぽろっと落ちそうな)ミルキを抱き上げて、文字通り腕一本で抱くシルバ。
「よく頑張ったな、キキョウ」
「ふふ、ありがとう、シルバ」
「それにしても、…でかいな」
「重さは普通なんだけど、ね」
ミルキは普通の赤ん坊より、一回り大きかった。
.