科学とは?



科学とは一体何でしょうか?科学と宗教では何が違うのでしょうか?

結論から言うと科学の定義とは「反証出来るものである」というものです。
反証とは、ある仮説を否定する事が出来る、または一度証明されたものを覆す事が出来る、という事です。
これはカール・ポパーという科学哲学者が、二十世紀半ばに自著の中で科学を定義しました。
私がこれを初めて知ったとき、意外と最近で驚いた憶えがあります。

逆に言うと証明も反証も出来ないものは科学ではありません。

科学的に根拠があるとか、科学的に証明されているという言葉を聞いた事があると思います。
それは絶対的に正しいとか、その正しさは永遠に変わらない、と思っている人もいると思いますが実は違うんですね。
例えば、一万回の実験を行い、その全てが仮説どおりの結果が得られたとします。しかし一万一回目で仮説どおりの結果が得られなければその仮説は反証された事になります。
もし一万一回目で仮説どおりの結果が得られたとしても、一万二回目は?二万回目は?百万回目は?という感じで、100%正しい証明は永遠に出来ないということです。何だか切ないですよね。
だからと言って科学的証明に意味がないわけではなくて、実際に科学的な根拠から問題が解決されたり、色々なものが発明されたりして、私達の生活はとても豊かになっています。





   科学と科学者

科学の中には「そんな事研究して何の役に立つの?」というものがあります。例えば天文学です。太陽系がどうだとか宇宙の果てはどうなっているとか、私たちの生活には何の役にも立ちそうもありません。
あの有名な相対性理論も私たちのまわりで役に立っているものと言えばGPSの衛星の時間を補正する位です。
人々の生活の役に立つと思って研究している科学者はあまりいません。もちろん金銭や名誉の為でもありません。
そこにあるのは純粋な好奇心、探求心です。
地球以外の星に生命体がいるのかどうか?宇宙に果てはあるのか?宇宙に始まりはあったのか?考えているとワクワクしますよね。

数学ともなればそれが分かりやすく現れてきます。
純粋数学は定理を発見することが一つの目的ですが、発見された後でも何十年も何の役に立つのかわからない事もあります。
しかし数学を基礎とする土台があり、その上に物理学があり、そして工学があるというピラミッドが形成されています。
つまり数学が無ければコンピューターやデジタル製品、自動車、飛行機、船等、もちろん携帯電話もありません。

こういうふうに考えると、いろいろな意味で世界はつながっているんだなと思います。

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